社員が働きたくない職場とはー長年「社員」だった立場から
社員が働きたくない職場とはー長年「社員」だった立場から
社員の定着について悩んでいる経営者は多い。今回は、社労士としてではなく、長年「社員」だった立場から、社員が働きたくない職場について書いてみたい。少しでも参考になれば、幸いです。
まず一番嫌な職場は、人間関係の悪い職場。それでも、大きな組織なら、嫌な人がいても異動もあるし、周りに人が多くいる。だけど、小規模な会社だと、狭い空間で数人といった状態もあり、ひとたび人間関係が悪くなると居づらくなる。このように、中小企業の離職率が高いのは、賃金や労働条件より、人間関係が一番の原因だと何かで読んだことがあるが、そのとおりだと思う。さらに、職場の雰囲気を取り持つのに、管理職や経営者の役割は重要だと思うが、これには、適性があって、教育や研修では育成は無理な部分があるのでは、と思っている。
次に嫌な職場は、労働時間が長い職場。もちろん、フルコミッションに近い働き方をしていたり、この仕事で将来独立したい、といった「経営者予備軍」なら考えも違うだろう。でも、多くの社員は日々の生活のために働いている。だからといって、決して業務をおろそかにしてはいない。やるぺきことをきちんとやったうえで、早く帰りたいし、休みたいのだ。
そして、次に嫌になるのが、「将来が見えない」「将来の展望がもてない」職場だ。程度の差はあれ、どの社員も「成長したい」と考えている。「ここにいてもどうにもならないな」そう思うと投げ出したくなる。モデル賃金などを明示するのも良いと思うけど、ここで働いて成長できる、努力すれば明るい将来があるという未来図を描いてあげれば、社員はついてくるのではないだろうか。